働くひとのための心理学のブログ

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「働くひとのためのキャリア・デザイン(金井壽宏)」 

働くひとのためのキャリア・デザイン (PHP新書)

働くひとのためのキャリア・デザイン (PHP新書)

 

私が20年近く人事の仕事に携わり、いち社会人としても思い悩む中で折りに触れ何度も開いた一冊です。職業生活は概ね偶然に流されながら過ぎていくが、納得して人生を送るには入社・昇進・転職といった節目に自分をしっかり見つめ直し、将来の方向性を選び取るべきだと説きます。

「節目」でとるべき行動を考察する中で、アメリカの臨床心理学者ウイリアム・ブリッジズのトランジション論(ブリッジズ・モデル)が紹介されています。

終 焉:何かが終わる時期

 ↓

中立圏:混乱や苦悩の時期

 ↓

開 始:新たな始まりの時期

 

移行期が大きな(重要な)転機であればあるほど、テレビのチャンネルを変えるようには、「終焉」から「開始」へと、さらりとは移れないものである。その間に、途方にくれたり、やや宙ぶらりんな感覚になったり、少し空しくなったりもしながら、徐々に新たな始まりに向けてしっかりと気持ちを統合していく時期が必要である。(金井, 2002, p.76-77)

何かを始めようとする時には「いったい何が終わったのか」にも十分に目を向けるべきで、そうして一皮むけることで新しい世界で歩み続けるためのエネルギーを充填することができる、との指摘。

...うん、今回も胸に刺さり過ぎて泣きそう。

何しろ書名からブログタイトルまで拝借しましたので、最初にご紹介しないわけにはいきませんでした(汗

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